2015年に北欧の森のムッレ教育を導入したころから、「子どもと、遊びと、自然環境」についての私たちの探究がはじまりました。2016年里山遊びをもっと楽しむために、最低限の整備で楽しく安全に過ごせる秘密基地(あそび場)を作りたいと考え、プレイパークを近隣の里山に設置することにしました。
「よく遊び、よく学べ」とか「文武両道」と、しばしば言われますが…
遊びは、子どもを成長させます。
よく遊ぶ子どもは、良く学びます。
「あそび」とは、いったいなんでしょうか?
スウェーデンのプログラムを導入するだけではなく、私たちは、東京学芸大学放課後児童クラブと協働しながら、子どもの遊びについて探究をはじめました。
※NHK-BS世界のドキュメンタリ-2019.11放送「遊びと科学」より
スチュワート・ブラウン(精神科医)
「遊びとは、一方が、一方を支配して行われるものではない。」
【あそびの基準】
ゴードン・バーグハート(動物行動学)
1、行動に明確な理由がない。
2、何度も繰り返す。
3、時に大げさ。
4、自然発生的。
5、ストレスがない状況で行われる。
【遊びの変化】
野外遊び時間が30年前から半減した(英国)
遊び相手がテクノロジー中心になっている。
一日に屋外遊び4分、ゲーム7.5時間(米国)
<懸念>動物の行動観察から
身体遊びが、賢く、勇敢に、より優しく個体を変化させることが、動物の観察で確認されている。スチュワート・ブラウン(精神科)
•WHOは、若者のメンタルヘルスが悪化していると、警告。
ヨーロッパでは、
5人に1人が情緒や発達、行動の障害を抱えている。
8人に1人が精神疾患にかかっている。
子どもに遊びを処方するよう、すべての医師に推奨する。(アメリカ小児科学会2018年8月)
【遊びの恩恵】
●身体を鍛える
●脳を鍛える
スチュワート・ブラウン(精神科医)
遊びたいとき、人間も犬と同じ脳の部分が働く。
遊びは、一方がもう一方を支配して行うものではない。そして遊びは伝染する。
●絆を生む遊び
●集団内での生きる力を身に付ける遊び
●共感と遊びは関連する
エリザベッタ・バラジ(霊長類学者)
【あくび実験】遊びが共感と「思いやりの心」を育む
【ラットとハムスターの実験】
●サージ・ぺリス(行動神経学)カナダ
身体遊びの頻度の影響
<子ども同士⇔大人の中、で育つ比較>
1、仲間と共同で行動する社会的スキル発達に遅れが見られる。
2、意思決定や衝動の制御を司る前頭葉皮質の発達に差がある。
3、遊ばなかったラットは脳の神経細胞の発達が乱雑である。
●マシュー・クーパー(行動神経学)テネシー大学
遊びの足りない個体に対して、小型の大人しい個体を入れると強い社交不安が見られる。
1、社会的敗北から立ち直れない
2、戦いに直面すると降参する
遊びには、多くの生き物が本能的にもっているものと、人類がもつ、より高度な意味合いのある遊びがありそうだ…
「遊びは、最高の学び!」
もっと、学びとしての遊びを探究してみよう。
遊びから、どんなことを学ぶのか?
子どもが伸びる遊びの環境は?